職場の同僚に「あげる」ことを想定し、数や分けやすさに注目して、商品を選ぶ「気づかい男性」

~コンビニのチョコレート菓子購入動機に関する自主調査~

2011年2月10日

マーケティング支援の株式会社ドゥ・ハウス(港区 代表:稲垣佳伸)は、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)の20代~30代の男女(有職者)を対象に「コンビニエンスストアにおけるチョコレート菓子の購買行動調査」を実施しました。

調査手法は、「購買動機3ステップ調査」。調査期間は2011年1月13日(木)~1月16日(日)。有効回答数は50名から得られました。

「購買動機3ステップ調査」とは、店頭での購買行動をショッパーが店内に入り、商品に「気づき」、それについて「検討」し、最終的に「カゴに入れる」までの行動と気持ちを明らかにする弊社オリジナルの調査手法です。また、来店前の買い物に対する想起、テーマ商品に対する意識など、対象カテゴリー製品に対する生活背景まで把握します。コンシューマーインサイトとショッパーインサイトの仮説づくりに有効です。

今回は、20代~30代の男女(有職者)を対象にコンビニエンスストアにおけるチョコレート菓子の購買行動調査を調査しました。有職者の男女は、いつどのようなタイミングで、どのようなことを考えながら、チョコレート菓子を購入しているのでしょうか。その実態に迫ります。

調査概要
  • 調査手法  :真の購買動機・3ステップ調査
  • 調査地域  :首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)
  • 調査対象  :20代~30代の男女・有職者・週に2~3回程度コンビニエンスストアでお菓子を購入する方
  • 調査期間  :2011年1月13日(木)~1月16日(日)
  • 有効回答数:50(男性25名、女性25名)

調査結果トピックス

  • 女性にとって、チョコレート菓子は必需品。喫食シーンが多岐に渡る。
  • 女性の方が、店頭入口付近の情報や新商品に対する感度が高い。
  • 女性は、店頭でその時の自分のウォンツをしっかり吟味して、「一番欲しい商品」を選んでいる。
  • 職場の同僚に「あげる」ことを想定して、商品を選ぶ男性も少なくない。
  • 男性の場合、よく買う商品やブランドのリピートが多く、銘柄選びは「保守的」になりがち。
  • 約8割の女性が、チョコレート菓子と一緒に他の商品を購入している。

1.  女性の食背景:チョコレート菓子への関与度が高く、「新商品・限定品」、「少し高級なもの」への関心が高い。


今回は、首都圏の有職者を対象に、「コンビニにおけるチョコレート菓子の購入」について調査を行なった。まず、普段どのようなときにチョコレート菓子を購入し、食べているのか、食背景から見てみよう。主な食シーンとしては、『小腹みたし』、『ごほうび』、『気分転換』、『同僚とわいわい』といったキーワードが共通して挙がっているが、男女間ではチョコレート菓子に対する関与度の差異が見られる。

女性の場合、仕事の合間や休憩中、移動中、自宅でのリラックスタイムなど、生活の多くのシーンでチョコレート菓子が登場しており、喫食シーンが多岐に渡っている。カバンの中や職場の机の中に常備しているという女性も少なくなく、チョコレート菓子は興味度・関与度が高いカテゴリーである。銘柄選びでは、「新商品・シーズンもの」、「ちょっと高級なもの」など、新しいものや情緒的価値を求める様子が見受けられる。

■職場の机の中に必ず入っている
・平日は机の中にチョコレート菓子をストックしておいて、仕事の合間で休憩したい時や小腹の空いた時に食べます。(27歳女性)
・自分の机に入っているものを残業中につまむこともしばしば。小さくて口に入れても目立たないものでさっと手軽に食べることができ、チョコがとけて手が汚れたりぽろぽろと粉がこぼれたりしないものを選ぶようにしている。(34歳女性)

■新商品・プチリッチ
・仕事で疲れたときに、ちょっとリラックスするためにチョコレートを買っている。新商品はつい買ってしまう。(33歳女性)
・3時のおやつにはちょっとゆっくり休憩したいので、コーヒーや紅茶を同僚と一緒に入れて、ガナッシュ系の少し高級なチョコレートを食べる。(34歳女性)

■食べ過ぎを気にしつつも、つい一袋食べてしまう
・普段はあまり量はたくさん食べないようにはしていますが、生理前などは、イライラする事も多いので、ついつい食べ過ぎてしまいます。(34歳女性)
・仕事の合間につまむことが多い。小袋サイズのチョコは、大抵一度に食べきってしまう。(33歳女性)

■駅や電車の中でもこっそり食べる
・外出中や電車を待っているとき、 電車の中でも食べます。なるべくぼろぼろこぼれないものを購入しています。(37歳女性)
・会社にはもちろん、鞄にも必ず入っていて、小腹が空いた時に外出先や電車の中などで食べる事が多いです。(37歳女性)


2.  男性の食背景:職場で一人で食べるのは気まずいので人にあげられるかも考えて商品を選ぶ。


男性は、どのようにチョコレート菓子を食べているのだろうか。食シーンとしては、職場での小腹満たしや集中力を高めたいときに食べられていることが多い。

職場でチョコレート菓子を食べる際は、「自分ひとりで食べるのは気まずい」という声も挙がっている。女性の場合、職場でシェアして同僚と一緒に食べることが1つの楽しみでもあるのに対し、男性の場合は、同じシェアでも、「(本当は一人で食べたいが)気まずいのであげる」と感じている様子が見受けられる。

さらに、男性の場合もダイエットを気にする声も挙がっている。銘柄選びでは、女性では新商品や限定品への興味度が高いのに対し、男性では定番の商品や食べなれたものを選ぶという声が多い。

■仕事中の小腹満たし、集中力が切れたときに
・仕事中にパソコンを使っていて小腹が空いたときに食べるので手が汚れない個別包装になっているチョコやポッキーなどを好んで買っています。(38歳男性)
・平日仕事が忙しく、ずっと中でPCに向かって作業をしたりして、集中力を高めたいな、感じたときにふと「糖分をとって集中力高めなきゃ」と思って買いに行くことが多い。(23歳男性)

■職場で一人で食べるのは気まずい
・その場に誰かがいて、自分だけ食べるのは悪い気がするので少しあげたりする。本来は一人で食べてしまいたい。(34歳男性)
・一緒に残業している方におすそ分けするため、自分が食べるのは全体の4分の3程度。(32歳男性)
・同僚に分けることがあるので量が多いのを選びます。(38歳)

■太らないように食べる工夫をしている
・昔は大袋を買って、職場の机の引き出しに入れていましたが、最近体重を気にしているので、今は小袋を買って食べ切りしています。(31歳男性)
・食後に妻と半分にして食べます。とにかく半分にして食べています。私自身は普段はチョコレート太るので量的には妻ほど食べませんが、食後の楽しみとして食べています。(35歳男性)

■定番商品
・購入銘柄は普段から買っているもので、ポッキーやコアラのマーチ、パイの実等の定番商品が多い。(26歳男性)
・普段CMで見たことのあるお菓子など、すでに自分が知っているお菓子を買うことが多いです。(24歳男性)
・比較的よく買うブランドの中から選ぶことが多い。あまり高級感のあるものは選ばず、庶民的な価格のものが好き。(39歳男性)
・銘柄は良く知っている信頼できるブランドから選ぶ。普段はブルボン、明治、ロッテなどの商品を購入することが多い。(34歳男性)


3.   チョコレート菓子の購買動機TOP3は、「ちょうどいい量」、「手頃な価格」、「パッケージ」、「食べやすさ」。


では、店頭でどのように商品を選んでいるのか、その実態をみてみよう。下記のグラフは、コンビニでチョコレート菓子の購入を決定してカゴに入れる最終段階での購買動機について表したものである。

購買動機の順位をみると、1位は「ちょうどいい量」で、全体の動機の12.2%を占めている。次いで、「手頃な価格」、「パッケージの見た目」、「食べやすさ」と続いていて、これら上記4つの動機で、動機全体の4割を占める。量や食べやすさなど、買ってすぐ食べることが多いコンビニならではの特徴が見受けられる。

続いて、男女別でみると、女性では「ちょうどいい量」(13.5%)が圧倒的に高くなっている。2位に「パッケージの見た目」が挙がっている。また、「商品名のネーミング」も男性に比べ高く、見た目やネーミングなど、情緒的な要素が重視されている。

一方、男性では「食べやすさ」と「ちょうどいい量」が並んでトップの動機となっており、機能的な要素が重視されている。また、「ブランドや産地への安心感」も女性に比べ高く、女性よりも男性の方が安心感を求めている様子が伺える。


※50名のモニターが回答。購買動機の総数は286。男性は115、女性は171。集計はそれぞれの動機数を母数として行っている。


4.  真の購買動機・3ステップ <女性編>


さらに、店頭における購買決定までの気持ちの変化に迫る。ここでは、27歳女性のケースを見てみよう。

金曜日の夜、飲み会の帰りにコンビニに寄った27歳女性の場合、「しょっぱいものばかり食べていたので、甘い物が食べたい」と、お菓子売り場に向かっている。一緒にいた友人と新商品をチェックしつつも、「今、自分が一番食べたいものが何なのか」ということをよく考えて、その時の自分の気分に「一番合った」商品を選んでいる。また、コンビニとスーパーの使い分けをしており、新製品やコンビニ限定品など、コンビニで定価で買っても損した気持ちにならない商品と、スーパーで安く買える商品という区分も意識して、商品を決めている。何となくではなく、味や価格を総合的に考え、「今、私が一番食べたいもの」を選んでいるのである。

また、女性の場合、「最初はよく冬場にある期間限定のチョコレートやイチゴの期間限定商品を買おうかなと思って、入り口近くの新商品や季節商品を置いている棚のところを見て見ました。(39歳女性)」、「店に入ると目の前の棚に冬季限定の『明治メルティーキッス フルーティー濃いちご』が目立っていた。(37歳女性)」など、入店してすぐの特設コーナーやエンド、期間限定品、新製品への注目度は高い。

女性にとって、チョコレート菓子は関与度が高く、喫食頻度が高いカテゴリーであるため、「いつもと違うもの」を求める意識が強く、売場で【新鮮さ】をアピールすることが重要になっている。また、男性に比べ、女性の方が店頭の看板や入店してすぐの売場に目が留まりやすいと言われており、そういった点でも店頭入り口付近の特設コーナーは、女性をターゲットにした商品において、重要な売場と言えるだろう。

■「今、自分が食べたいものが何か?」自分のウォンツをしっかり吟味して、商品を選ぶ女性



5.  真の購買動機・3ステップ <男性編>

続いて、32歳男性の場合を見てみよう。

遅い昼食を買いにコンビニに行き、ついでに残業用のチョコレートを購入しようとお菓子コーナーに向かっている。普段からアーモンドチョコを食べることが多いため、他の商品には注目せず、真っ先に普段よく購入している商品に目が行っている。女性の場合、普段と「違う」ということにまず注目するのに対し、男性では、「普段から購入しているもの」や「馴染みのあるもの」に先に注目する点が特徴的である。

次いで、POPが付いていた他の商品にも目が行くが、「8個しか入っていないので、これでは他の人にあげたら数個しか食べることができず、全く間食にならない」と、職場の同僚に「あげる」ことを想定して容量を計算し、商品を選んでいる。

他の男性の場合も、「ボックスに書かれた28blocksと食べやすいひと口サイズに魅力を感じた。28枚入りなので同僚とシェアするにも良いと感じた。(38歳男性)」、「ボトルタイプのチョコは以前コンビニで見た時に気になっていた。これなら話題性もあるし、何日かもつし、周りにもあげられる。(23歳男性)」というように、同僚への「あげやすさ」を気にして、商品の形状や数量を気にしながら商品を選んでいる。

女性の場合、目新しさや高級感など「自分にとってのメリット」を重視し、情緒的に惹かれるパッケージやネーミングなどのポイントで商品を選んでいるのに対し、男性の場合、数量や食べやすさ、分けやすさなどの「利便性」を重視して、パッケージの情報を確認している。

■職場で食べるときの分けやすさを気にして、商品を選ぶ「気づかい男性」


6.  約8割の女性が、チョコレート菓子と一緒に他の商品を購入。


チョコレート菓子と一緒に購入した商品についてみると、「一緒に購入したものはない」が最も多く、全体の3割を占める。次いで、「おにぎり」(11.1%)、「紅茶類」(8.9%)となっている。

男女差でみると、男性では約半数が「一緒に購入したものはない」となっているのに対し、女性は約2割に留まり、男性より女性の方が「ついで買い」をしている。主に、飲料が中心となっている。

※選択肢を降順に並べ替え

■リサーチャーコメント


今回の調査では、男性が職場の同僚への「おすそ分け」のことも考えながら売場で商品を選んでいる様子が見られました。当然、女性も同僚とシェアすることもありますが、男性のように「一人で食べているのが気まずいから」という意識は少ないように感じられます。また、女性の場合、最初に新商品や特設エンドに目が行きがちなのに対し、男性の場合、馴染みのあるメーカーや馴染みのある商品を最初に確認するという違いも見受けられました。

まもなくバレンタインデーですが、近年は、男性にチョコを渡すことよりも、女性同士でチョコレートを交換する「友チョコ」が主流と言われています。日常のチョコレートの購買実態を見ても、男性の方が周りに気づかっているようです。そう思って、職場を見渡すと「たしかに!」と思う出来事がちらほら。男性のチョコ事情、なかなか面白かったです。

今回、実施した調査手法は、普段は意識せずに留めることのなく流れてしまっている買物時の行動と気持ちを、「気づく→手に取る→カゴに入れる」というフレームを設けることで、顕在化させる手法です。対象カテゴリー製品に対する生活背景から、店頭での購買ステップまでを一気通貫で把握することが可能です。

近年、「ショッパーインサイト」が注目を浴びていますが、「ショッパーインサイト」を把握する為に実施されている調査手法は、買物時を思い出して回答するネットリサーチ、インタビューやPOSデータ分析といったものが大半を占めており、実際に店頭で調査を行っているケースは僅かだと言われています。 しかし、消費者の「行動」「心理」は、購入商品を決定する【店頭】でこそ、把握する意味があるのです。本調査手法に限らず、様々な店頭リサーチサービスがございますので、お気軽にお問い合わせください。(藤巻)

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